会員の皆様、こんにちは d(ゝ∀・*)
だんだんと暖かい日が増え、春らしくなってまいりました
今回は、2月24日に行われました『心理学的見た目論』をテーマとする稲門アカデミーのレポートが、幹事の徳田展子様より届いておりますので、ご紹介致しますφ(.. )
以下、ご覧ください。
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今回の『稲門アカデミー(勉強会)』は、埼玉女子短期大学 国際コミュニケーション学科教授の山田雅子先生をお招きし、心理学的「見た目」論についてお話いただきました。
山田先生は、早稲田大学人間科学部卒業後、早稲田大学人間科学研究科で博士号(人間科学)を取得されました。社会心理学、色彩心理学を専門とされており、人の美しさに対する心理学的研究にも取り組んでいらっしゃいます。
ここでは、お話いただいた内容の一部をご紹介したいと思います。
【講演内容】
Part1:人間関係における見た目の影響
Part2:外見的魅力の法則性
Part3:外見と内面の繋がり
さて、見た目の良い人はそうでない人と比較して得をするのでしょうか?
そんな疑問に関して気になる実験結果をご紹介していただきました。
■コンピュータデート実験
ウォルスターら(1966)
→「外見的魅力の平均値」と、もう一度データしたいと相手から思われる「デート希望度」には正の相関があったそうです。
■美人ステレオタイプ(外見的に魅力の強い人は性格・能力も優れていると考えてしまう傾向のこと)
ミルズとアロンソン(1965)
→(同一人物をメイクアップするか、メイクダウンするかの実験)同一人物でも魅力的な外見であるほうが、他人に対する説得力があったそうです。
クリフォードとウォルスター(1973)
→外見が魅力的な子供に対して先生の期待値が上がったそうです。
ランディとシーガル(1974)
→論文の内容が同じでも、良い写真が貼られている論文のほうが高い評価が得られたそうです。
ところで、皆さまは「黄金比」をご存知でしょうか?
黄金比は1:1.618だそうで、人はこの比率をバランスが取れて心地よいと感じるのだそうです。不思議ですね。
また、顔は左右対称性の度合いが高まるほど、魅力的な顔だと判断されるそうです。
あと、女性のプロポーションは、ヒップに対するウェストの比率が0.7のときに魅力度が最高になるそうです。
また、男性のプロポーションは、肩:ウェスト=10:6のとき魅力度が最高になるとのことですが、これは西洋人での実験で、日本人の場合はアメフトや水泳選手でないと難しいそうです。
次に、外見と内面の繋がりに関してご紹介します。
マースタイン(1977)は、未知の二人が出会い、親密になるまでのプロセスを三段階に区分しました。
第1段階(出会いの瞬間)
→刺激ステージ:外見が関係を発展させる最も重要な要因
第2段階(初期の接触)
→価値ステージ:価値の類似性が関係を発展させる最も重要な要因
第3段階(以降の接触)
→役割ステージ:お互いの役割が関係を発展させる最も重要な要因
つまり、最初は外見が重要な要因かもしれませんが、それだけでは長続きしないということですね。
次は表情です。皆さまは、他人の笑顔が本当の笑いか、愛想笑いか区別できますか?
デュシェンヌ(1862)によると、
本当の喜びは、頬が上昇し、目元にふくらみができ、口元が斜め上に引き上げられるそうですが、偽りの喜びは、口元の動きのみで、目元の動きはないそうです。
山田先生が仰っていたように、マスクをしていると口元が隠れているので、愛想笑いをしているつもりでも、他人からは笑っているように見えていないかもしれないですね。
最後になりますが、以下本日のまとめです。
・年を重ねて初めて、顔が「自分の顔」になる。
→若いうちの顔は借り物であり、顔を使った(表情の)記録が40代からの顔になるということ。
・年を重ねて初めて、外見が「読める」ようになる。
→若いうちは、美的な判断に偏りがちだが、対人的な経験によって外見も解釈できるようになるということ。
・美しさそのものよりも、美しさに対する周囲の「反応」も影響大
つまり、「見た目がよい人が得をするのか?」に対する答えは、
見た目がよい人が得をするわけではなく、周囲からプラスの反応を得られる人が得をする、ということでした☆
以上、ご講演頂いた内容の一部を紹介させて頂きました。
質疑応答では、多くの方が非常に熱心に質問をされていました。
山田先生、グループワークや映像を使った非常に楽しい充実した内容の講演をどうもありがとうございました!!
ファイナンス稲門会では今後も勉強会を開催していく予定です。
皆様、引き続きどうぞ宜しくお願いいたします。
徳田展子
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以上、徳田さんのレポートでした!
ファイナンス稲門会では、今後も様々なイベントを開催してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。