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Channel: 早稲田大学ファイナンス稲門会 オフィシャルブログ
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【9月18日開催】稲門アカデミー【幹事レポート】

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皆様こんにちは

ファイナンス稲門会事務局です。


9月18日に開催された稲門アカデミーについて、

幹事の三上さんよりレポートが届きましたので、掲載致します。


******************************

2013年9月18日に開催された第18回稲門アカデミーでは、
脳科学者の枝川義邦先生より
「脳活動に基盤を置いた経営学」をテーマにお話しいただきました。


ファイナンス稲門会オフィシャルブログ

講師の枝川先生は、難しい内容を、非常に分かりやすく、

脳に負担がかからないようにしてお話下さり、さすがの一言。
優しい表情と語り口調とで、会場の参加者を魅了しました。
ある男性会員のアンケートには、

講師について “イケメン” が良かったとコメントが!!


講義の内容は、経営学の系譜に始まり、行動経済学・ゲーム理論に展開。
その後、意思決定における「直感」とは何か

トップマネジメントとミドルマネジメントの違いは何か
そして直感を鍛えるにはどうすればいいのか、という、
誰もが聞きたい具体的な方法までご教示いただきました。


たくさんの身近な例を挟みながら講義が進み、

途中参加者同士でゲームを交えるシーンもあり、
会場はとても楽しい雰囲気に包まれていました。

そんな楽しい講義の内容を、ここで少しだけご紹介します。



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伝統的な経済学では、意思決定への感情移入を無視した、

完全に合理的な「経済人」をモデルとして想定していますが、
果たして実社会でそんな人が存在するでしょうかはてなマーク


実社会では、人間は非合理的な行動を取るし、後悔や迷いがあり、
「倍返し」したくなる局面も多々あります。
それが、学問としては行動経済学に発展してきたとのこと。


行動経済学のプロスペクト理論の例では、

次のようなスーパーのエコバック持参活動がモデルとなりました。


最初に、スーパーはエコバック持参で値引きをするサービスを行いました(値引き分がプラス)。
それが浸透すると、次のステップとして、スーパーの袋を有料化しました(袋代がマイナス)。
すると、 “もったいないからエコバックを持参する”という人が増加したというものです。
得をするより損をする効用変化が大きいことがよく分かりました。


では、そんな損得も踏まえながら意思決定をするにあたり、

実は「直感」は非常に重要な役割を果たしています。


「直感」は個人差が大きく、“直感が働く人はカリスマ性がある”など、

特別な資質というイメージがありますが、
実は「直感」は、それまでの人生で経験した規則やパターンを無意識に活用した結果出てくるものであるとのこと。

つまり、経験豊富で知識量があり、様々な情報を得られる社会的身分の高い人間は、より「直感」が働くのです。
脳に蓄積した情報から、複雑で共通点が無い領域から類似パターンを見出したり、新しい結合を作りだしたりするというプロセスが、人間の脳では働いているとのこと。



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最後通牒ゲームというゲーム理論における意思決定の脳の反応結果では、
相手が人間であるかコンピューターであるかによって、

人間の意思決定結果が異なるという実験結果も、
参加者は実際に体験して学びました。


なお、合理的な判断をするためには、「怒り」をマネジメントすることが大切だそうですビックリマーク
具体的な方法については、ぜひ枝川先生のお話を聞いてくださいね。


最後に、『ピークエンドの法則(Kahneman)』によると、印象(記憶とも)はピーク時と終末時で決まるそうです。
宴会のお開きは一本締めで、という定番も、

この法則に則って、後日楽しかった思い出となります。
講演会後の先生との懇親会は、もちろん一本締めで終了しましたビックリマーク



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ボランティアで素晴らしい講義していただいた枝川先生、

ご参加いただいたみなさま、本当にどうもありがとうございました。

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以上ファイナンス稲門会ワーキンググループ幹事の三上さんのレポートでした。

当会では、今後も、皆様に知的刺激を提供できるようなセミナーを開催してまいります。

稲門アカデミーは当会会員は基本的に無料(非会員は500円程度)です。

皆様のご参加を心よりお待ち申し上げておりますアップ



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